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川崎市の東南端に位置する川崎区。川崎市の7つの区の中で唯一海に面している地域で、全域が平地となっています。江戸時代の旧東海道五十三次の宿場町として正式に川崎宿が設置されてから、本格的な都市開発が始まりました。また農業の分野では江戸時代初期から現在の出来野で梨を栽培しており、栽培地は次第に市内の全域まで拡大していき、関東の中でも川崎市は梨の一大産地になりました。しかし大正以降の工業開発により区内での果樹栽培は終息を迎えました。海側は埋立てが進み、人工島の東扇島や扇島があります。この2つの人工島は、石油備蓄基地として国が指定しています。川崎区の臨海部は、京浜工業地帯の中核として大規模な工場や物流の倉庫等が多く存在します。区の中心は3つの地区で分かれており、川崎駅を中心とした商業施設が多い中央地区と多摩川寄りの大師地区、さらに横浜市寄りの田島地区があります。川崎駅周辺には官公庁や商業施設、さらには日本アイ・ビー・エムや富士通など世界シェアの大企業も集積しています。また区の特色の一つとして、外国人の市民人口が市内で最も多く、多国籍文化の共生のまちとしての特性も見られます。